🎨 デザイナー以外でも、Claude Codeでデザインを作れるために取り組んだこと

📰 元記事: note (坪田 朋)
📅 ブクマ日時: 2026-07-09 21:33 UTC
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📖 記事の概要

クラシル株式会社のCPOである坪田 朋氏による、「デザインハーネス」イベントでの登壇内容をnote化したもの。チャレンジしたのは「Claude CodeでUIデザインを作りきれるか」という実験。

「ハーネス」という仕組みを作ることで、デザイナーではないPdMやエンジニアがClaude Codeでデザインシステム(DS)に沿ったUIを作れるようになり、すでに現場運用に回っている。4ヶ月で20万行のコードを書き上げてたどり着いた知見をシェアしています。

🔥 目標:「自然言語でUIデザインワークが完結する環境構築」 — デザインの正解をFigmaの中ではなく、コードの中に置くという実験。

🏆 実績:「ハーネス」の有無での圧倒的な差

同じ「レシピ一覧画面を作って」の一言だけでも、ハーネスの有無で出力が劇的に変わります:

  • ハーネスなし:一般的な(DSと無関係の)UIが出力される
  • ハーネスあり:色もフォントも指定していないのに、DSの思想に沿ったUIが出力される

出力は技術スタックに合わせられ、WebならHTML、アプリならSwiftのコードでそのまま動くプロトタイプが完成。すでにデザイナーやPdM、エンジニアがClaude Codeでモックアップを作成し、坪田氏にプルリクエストを投げてレビューを受けるワークフローが回っています。

🧩 ハーネスとは何か

品質の差に大きく影響したのは、AIの性能ではなく、AIに渡している環境。この「AIに渡す環境」を「ハーネス」と呼び、AIが決まったレールの外に出られないようにする構造的な制約を指します。

CLAUDE.mdやDESIGN.mdとの違い

どちらもAIに読ませる指示書ですが、指示書だけでは2つの問題があります:

  • 書いても、AIが守るとは限らない
  • 書いた瞬間から、実装とズレ始める

ハーネスはここに2つの仕組みを足します:

  • 守れているかを、自動でチェックする(検証)
  • 人間の修正を、次のルールに戻す(フィードバック)

🏗️ ハーネスの4層構造

1文脈:AIに「何を使うべきか」を渡す

人間が読む「正本」とAIが読む「翻訳メモ」を分離。正本をそのままAIに読ませると量が多すぎて精度が落ちるため、AIのためだけの1枚の翻訳メモを作成。正本から自動生成するため二重管理なし。矛盾したら正本が勝つ。

2制約:AIに「何をやってはいけないか」を渡す

「ダメ」と言うだけでなく「代わりにこうする」までセットで書く。例:「カードの左端に装飾のカラーバーを付けない → 代わりに背景色のトークンで面を作る」。1ヶ月PDCAを回して30項目を超えた。

3検証:ルールと実物のズレを自動で見つける

「ドキュメントは嘘をつく」 — 例:Chips(viewData:)と書いてあるのに実物はChips(text:)。この1文字ズレがAIには致命傷。lint的な自動ズレ検出を作り、見つかった8件を直したら一発で動く率が20%→100%に向上。

4フィードバック:人間の修正を次のルールに戻す

AIは同じミスを繰り返すため、人間が修正した差分をAIが認識し「ルール化しますか?」と提案。承認したらルールに追加され、次から同じミスをしなくなる。人間の承認ゲートを必ず挟むのがポイント。

👥 人間とAIの分担

役割担当
What/Why人間が決める(作るもの、品質基準、Go/NoGo)
実行(プロトタイプ構築・修正)AIが担う
PdMの領域課題仮説、情報設計、画面遷移、文言、ラフUI・動くプロトタイプ
デザイナーの領域正本の決定、禁止事項の策定、例外の判断、最終的な視覚品質
エンジニアの領域設計方針の整合、パフォーマンス、コード品質

AIが変えたのは「作れる人の範囲」だけで、判断の分業は変わっていないのがポイント。

🚀 今日から始める3ステップ

  1. 禁止パターンを10個書き出す:直近のデザインレビューで指摘した「これはやめて」を集めるだけ
  2. AI向けの翻訳メモを1枚作る:よく使う部品の正しい例とNG例を書く
  3. AIの出力を直したら、その内容をメモに1行追加する習慣を作る
❌ カードの左端に装飾のカラーバーを付けない
✅ 背景色のトークンだけで面を作る(理由もセットで書く)

この1行を10個並べたものが、AI向けDSの最初の1枚になる。

📝 所感

「AIの性能ではなく、AIに渡す環境」が品質を決めるという洞察が秀逸。4層構造(文脈・制約・検証・フィードバック)によるハーネス設計は、デザインだけでなくあらゆるAI活用場面に応用可能な汎用的なフレームワーク。特に「検証」層で一発動作率が20%→100%になったという数字は、ドキュメントの正確さがAIの精度に直結することを示す強力なエビデンスです。はてブ412usersで大バズりしているのも納得の超良記事 🔥