📝 記事サマリー
CloudflareのEmail SendingがSMTPに対応したことで、Cloudflareだけで独自ドメインのメール送受信が完結するようになった。受信は従来のEmail Routing、送信はEmail SendingのSMTPをGmailに設定するだけで、外部サービス不要で運用可能。
概要
個人開発をしていると独自ドメインが増えるが、Google Workspaceをドメインごとに契約するのは月800円と高額。これまでは受信はCloudflare Email Routingで解決していたが、送信は外部SMTPサーバーが必要だった。2026年6月にCloudflareのEmail SendingがSMTP送信に対応したことで、Cloudflare内で送受信が完結するようになった。
これまでの課題
- 受信はCloudflare Email Routing(無料)で解決済みだった
- 送信が問題:CloudflareにSMTPサーバーがなく、外部サービス(Purelymail等)が必要だった
- Gmail自身のSMTPを使う方法もあったが、受信者に「Gmailアドレスが代理送信」と表示される欠点があった
解決策:Email SendingのSMTP対応
2026年6月8日からCloudflare Email SendingがSMTP送信に対応(ベータ版)。これにより以下の構成が可能になった:
- 受信: Email Routingで独自ドメイン宛メールをGmailに転送
- 送信: Email SendingのSMTPエンドポイントをGmailに設定して独自ドメインから送信
- 保存・閲覧: 普段使っているGmail
SPF・DKIM・DMARC等のDNSレコードもCloudflareが自動設定。GmailのSMTPを使わないため代理送信の問題も解消。
設定手順
1. Email Routingで受信を設定
- Cloudflareダッシュボード → 対象ドメイン → Email Routing
- Onboard DomainからDNSレコードを登録
- 転送先としてGmailアドレスを登録
- 独自ドメイン → Gmailのルーティングルールを作成
2. Email Sendingにドメインをオンボード
- Compute → Email Service → Email Sendingを開く
- Onboard Domainを選択し、DNSレコードを追加
- ※Workers Paidプラン(月$5〜)の加入が必要
3. APIトークンを発行
- Email SendingのConnectボタン → SMTPタブを開く
- 「Create Email Sending token」ボタンでトークン作成
- Email Sending: Edit権限を持つトークンを発行
4. Gmailに送信設定を追加
Gmailの「設定 → アカウントとインポート → 他のメールアドレスを追加」で以下を設定:
| 項目 | 値 |
|---|---|
| SMTP サーバー | smtp.mx.cloudflare.net |
| ポート | 465(SSL/TLS) |
| ユーザー名 | api_token(この文字列そのまま) |
| パスワード | 手順3で発行したAPIトークン |
確認コードはEmail Routing経由でGmailに届くので、リンクをクリックして完了。
料金
- Email Sendingの利用にはWorkers Paidプラン(月$5)が必須
- 送信料金:1,000通あたり$0.35、月3,000通まではWorkers Paidに含まれる
- 個人がメーラーとして使う分には実質$5/月のみで運用可能
- すでにWorkers Paidを契約している人なら実質無料
まとめ
- CloudflareのEmail SendingがSMTP対応し、Cloudflare内で独自ドメインの送受信が完結
- Workers Paid($5/月)必須だが、月3,000通まで込み
- 現在ベータ版
- 「DNSはCloudflare、メールは別サービス」の構成から一本化可能